2006年11月26日

昆虫といっしょに私たちも滅んでしまうような、 そんな愚かなことはやめよ──こう私は言いたいのだ。
レイチェル・カーソン 沈黙の春

作物の害虫と天敵を扱う講義のために発表資料を作成しなければならない. 発表まで2週間を切っているが未だアウトラインすらまとまらない状態でかなり困っている.その上来週はレポート〆切やテストもあって, さらに研究室の方からは今月中には実験(というか作業)を始めてくれとプレッシャーがかけられている次第.「忙しい」 意外に形容しようが無い状態である.

で,チャの害虫8つほどの防除方法を10分程度のプレゼンにまとめるのだが,これがなかなか容易には進まない. 農薬がものっそい沢山あるのが一番の問題である.例えばチャの主要害虫の一つであるカンザワハダニには26もの農薬がある. その上作用も色々,使い方も色々で,たとえカンザワハダニだけを扱ったとしても10分にはおさまらないだろう. 使い方なら使い方で焦点を絞る必要がありそうだ.

農薬繋がりで「沈黙の春」も多少参考に見ている.しかしこの本を読んでいると農薬はマジでヤバイんじゃね? と思えてくる.三分の一くらい読み進めると,もはやアブラムシくらい付いてても我慢できる気分になってくるが, 実際アブラムシびっしりのハクサイなんかを提示されてみると,やはり農薬は大切だと思えてくるのだからいい加減なものである.

調べてみると農薬の中にはデンプンのりのようなねばねばした液体(多分) をぶちまけることで物理的に虫を殺すという比較的平和的な(虫にとってはどっちでも同じだろうが)農薬もちらほらあるらしいから, そういうもので対処していくというワケにはいかないのかなぁ.

タグ:農薬
posted by Rion778 at 03:11 | 岐阜 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | diary | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2006年11月19日

打倒工学部

大学がネット上で使える英語学習システムを運営しているのにさっき気付いた.リスニングテストをやったり, 単語テストをやったりするとポイントがもらえてランキングも表示されるというなかなか手の込んだ代物.どうやらこれを採用しているらしい.

ひとしきり遊んだ後にちょっとランキングを見てみると,なんとトップから9人までが工学部の学部生or院生に占拠されている (名前はニックネームだが所属は分かる).というかランキングに参加している人間の8割が工学部だ.残念なことに我が学部は載ってない. まあ認知度が低いんだろう.導入されたのは3日前みたいだし.

で,その他の参加者を見てみると,教育学部なんかに混じって事務の文字がちらほら. ちょっとやそっとやっただけじゃ稼げないポイントを稼いじゃってる方も.

英語学習に熱心なのか,新しいシステムを身をもって確認しているのか,それともヒマなのか.

間違いなく三番目だな.

タグ:英語
posted by Rion778 at 22:41 | 岐阜 ☔ | Comment(3) | TrackBack(0) | diary | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2006年11月12日

「神様」

「自殺したってこの世に未練があれば神様が生まれ変わらせてくれるかもしれない」

今日(日付的には昨日)やっていた「秋の教育スペシャル!たけしの日本教育白書楽しくマジメ(長いので省略)」の中で, 小学生だったか中学生だったかがこんなことを言っていた.「神様」?

「神様」という言葉のよく似合うキリスト教的な考えだと自殺は大罪(後世付け足された教義らしいけど)だ. 大罪だから許してもらえないのかどうかは知らない.

限りない神の愛をすっかり使いはたしてしまうくらい大きな罪など、 人間が犯せるはずもないのだしね。
ドストエフスキー 「カラマーゾフの兄弟」

「生まれ変わり」がしっくりくる仏教には「神様」という単語が似合わない.そもそも人間を自由に生まれ変わらせる権限を持った「神様」 なんているのか.

日本人は宗教に節操がないけど信仰心はある人種だから,何となく「神様」なんて単語が出てくるのだろうし, 半ば本気で上述の台詞みたいなことも信じてしまえるのだろう.「神がもし存在しないなら、創り出す必要がある」とヴォルテールは言ったが, 神について大してマジメに教えられることもない日本では,自殺した人間でも転生させてもらえる寛容な神様が「創り出されて」 しまうのかもしれない.

ちょっと他の国の神話なんかに目を向けてみれば,人間的で利己的で,人をもてあそぶような神々がワラワラと居る. 例えばミダス王の物語でも有名なギリシア神話のディオニュソスだ.ミダス王の物語とは,強欲な王の求めるまま, 触れるもの全てを黄金に替える力をディオニュソスが王に授け,その結果ミダス王が飲めず食えずになって大変なことに!というあの話である. 他にもこのディオニュソスという神様は結構アレなことをしている.

ディオニソス信仰の信徒たちが執り行うディオニソス祭では、 泥酔狂乱し淫らな行為が行われるのを見かねて、 厳しく取り締まったトラキアの王リクルゴスやテーベの王ペンテウスに対しては、 ディオニソスは大いに怒り、 リクルゴスの両目をつぶす盲目の刑を加え、 さらにペンテウスを滅多斬りにし、 また行事をいやしんで祭典に参加しなかったミニュアスの女たちを蝙蝠に変身させてしまうなどの残虐をほしいままにします。
古賀守 「ワインの世界史」

ちなみにローマでその歴史の前半に酒神とされたサターン(ギリシア名クロノス), 後半に酒神とされたバッカスはディオニュソスと同一神とされることもある. バッカスという名はゲームやら何やらで有名なので聞いたことがある人もいるかもしれない.はたまたお酒の話題を出したばかりに予期せずして見かけた人も居るかもしれない.いや,いないな.そんな人は.

えーまーとにかく,「神様が甦らせてくれるから」なんて理由で子どもが死を軽く考えているのなら,神が 「創り出される」前にこうした利己的人間的な神々をそれとなく「与えてやる」のはどうかな?ということが言いたかったのだ.多分.

タグ:教育 信仰
posted by Rion778 at 02:09 | 岐阜 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | diary | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2006年11月06日

外での時間の使い方

「やっぱ家が一番だな」

と,旅行などから帰宅した日本人の3割くらいは言っているに違いない.ちっとばかし遠いところを目的地に外出を企てたら, 総移動時間が活動時間の半分を超えてしまった.でもおかげで長い間読み進められずにいた本が消化できた.

家じゃ読まないような本は外で読むべきだ.外でぼんやりしているのは結構辛いから,普段は読む気にならない本でも読む気になる. つまり家の中でmustであったものが外ではwant toになる.

とはいえ外に出ている時間なんかほとんど無いから,これに頼っても積ん読は消化できない.

渡部昇一は積ん読になりがちな英語雑誌の消化を喫茶店で行っているらしい.これは「外で読む」という事を意識しているのではなく, 「コーヒーが飲める」という事を重視してるみたいだけど.

「タイム」や「ニューズウィーク」などが配達になったときは、 それを持ってコーヒーを飲みに行くのを楽しい掟にしている。  − 中略− コーヒーという餌で、 とにかく毎週の英文週刊誌をこなして、 海外の新鮮なトピックを直接仕入れるのであるが、 これは楽しくもあり、 ちょっとした気分転換にもなっている。
渡部昇一 知的生活の方法

どうもうちの隣の隣の隣の隣くらいに喫茶店がある気がしている.行くべきだ行くべきだと一年以上思っている. まぁ自販機にジュース買いに行くのも面倒な私が一人で喫茶店に出掛けるなんてことはあり得ない話なんだけど.

posted by Rion778 at 13:28 | 岐阜 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 本,読書,読み物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2006年11月04日

正しい知識

入門書を一冊読み終わったら、 ただちに中級書に進むような乱暴なことをせずに、 別の入門書を手に取るべきである。
立花隆 「知」のソフトウェア

入門書というのは大抵の場合「正しいこと」を書いている.が,「全て」を書いているとは限らない.

たとえば「コップ」というものに対して,「上部が大きく開口している,主として円筒形の容器」 という説明がされたとしよう.この説明は正しい.が,これでは何のための容器かわからない.これに「主に飲み物を飲むときに使用する容器」 という説明が加わると大分イメージしやすくなる.「ガラス,あるいは陶器の場合が多いが,氷で作られたりもする」という説明があれば現実の 「コップ」を見つけやすくなる.「ペンを立てたり,入れ歯を洗浄したりもできる」という説明が加われば,イレギュラーな「コップ」 にも対処できるだろう.

こうして多くの角度からの説明があれば物事は理解しやすくなる.が, 様々な角度からの説明を一度に得るということは現実には難しい.何かを勉強するなら一冊の本を読んで得られるのは一面か二面だと思って, 同じような本を何冊も読んだ方がいいと私は思う.一冊の本や人づてに一度聞いただけのことを盲信している(んだと思うけど)と, 次のようなことが起こる.

先日メスピペットを口で吸ったら「メスピペットなんか口で吸うわけ無いじゃん.ホールピペットじゃないんだから. 」と非難囂々だった.で,悔しいので家にある教科書やら入門書やらを調べてみると,3冊にメスピペットの使い方が記述してあり,3冊とも 「ホールピペットと同じ」と書いてある.あとウィキペディア的にはホールピペットの方がメスピペットの一部らしい (これはどうなんだろ?).まぁ確かにメスピペットを口で吸うべきでない場合はある.試薬が毒物劇物,または揮発性の場合だ. ただもちろんこの場合はホールピペットだろうと安全ピペッター使うか諦めて駒込ピペット使うかすべきなんだけど.あと某掲示板的には 「安全ピペッター無しが許されるのは地方私立大までだよねー。キャハh(ry」らしい.… まあとにかくメスピペット=口で吸わない, ホールピペット=口で吸うって理解はいかがなものかと思った.

こういう事は一度で「わかった」と思ったことや, 理解していないと恥ずかしいような気がする基本的な部分で起こりがちだと思う.「簡単」とか「基本」 とか思ってると見直さない事が多いだろうから.

タグ:知識
posted by Rion778 at 00:36 | 岐阜 ☀ | Comment(2) | TrackBack(0) | 考え事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2006年11月02日

有効数字の取扱いについて

半日で終わると見積もって,昼食後からやり始めたレポートがまだ終わらない. ワープロで打ち込む段階になって気付く些細な問題というのは結構あるもので,それが積もり積もってこういった状態に陥ることは珍しくない. 「チリは積もっても山にならない」という名言を残した先輩を知っているが, 今回のこれをチリツモ状態と呼ばずしてなんと呼ぼう.

今回,その「チリ」の一つに有効数字がある.もはや当たり前過ぎると思っているためか, まともに説明されたりすることはほとんど無くなった.が,この有効数字というやつ,小学校の低学年頃にちらっと教えてもらった記憶はあるが, それ以降まともに説明してもらった覚えはない.

おそらく誰もがそんな状態だからなのだろうが,人によって有効数字の取扱いにかなりばらつきがある.十人十色というほどではないが, 有効数字の定義すら違ってくる場合もある.

幸い,手持ちの教科書に有効数字に関する一通りの記述があった.要約すると以下のようになる.

まず,有効数字というのは目盛りを読んで得た数字,あるいはデジタルな数値として機器が表示した値の事である.また目盛りの場合, 目盛りと目盛りの間は目分量で読めるので,1mL刻みの目盛りなら0.1mL単位までを有効数字とすることができる. そして例えば12×10^3なら有効数字2桁,13.00ならば有効数字4桁,0.0012ならば有効数字2桁といったように呼ぶ. 有効数字の桁数とは小数点以下の桁数という意味ではないことに注意する.

次に計算結果を有効数字にするために欠かせない数字の丸め方について. JISによる取り決めが簡潔にまとまっているので以下に引用する.

  1. (n+1)けた目の数字が5未満の場合はそれを切り捨ててnけたに丸める。
    例 1.2323を有効数字3けたに丸めれば 1.23
  2. (n+1)けた目の数字が5以上の場合はそれを切り上げてnけたに丸める。
    例 1.3501を有効数字2けたに丸めれば 1.40
       1.3501を有効数字4けたに丸めれば 1.350
  3. (n+1)けた目の数字が5のときは,nけた目の数字が0,2,4,6,8ならば切り捨てる。 また, nけた目の数字が奇数ならば切り上げる。
    例 1.45を有効数字2けたに丸めれば   1.4
       0.9955を有効数字3けたに丸めれば 0.996

特に3つ目に注意.

最後に加減乗除時における有効数字の取扱い.加減計算の場合は, 小数点以下の桁数が最も少ない数字と小数点以下の桁数を合わせるように計算結果を丸める. 乗除計算の場合は, 有効数字の桁数が最も少ない数字に計算結果の有効数字桁数を合わせるように計算結果を丸める. 後者に注意.例えば1.12×2という計算をした場合,有効数字としての答は2である.

ここで気になるのが計算が複雑になった場合の数字の取扱いだ.教科書的には全ての計算を終えた最終的な計算結果を丸めるのが正しい. が,これは効率的ではないように思える.しかし計算途中でドンドン丸めていくのは誤差が気になる.これについて, 新潟大学の木村勇雄という先生がいい方法を紹介している.

木村勇雄の「有効数字の簡便な扱い」 7.効率的な計算方法

また, かなり詳しく有効数字について解説しているので有効数字について自信のない人はリンクを辿って頭から読んでみることをオススメする.

ちなみに先に挙げた「手持ちの教科書」というのは高等学校用の「食品化学」の教科書.基本的な分析実験の方法や, 今更人に聞けないような化学の基礎(モル濃度や規定度など)が満載なのでなかなか便利. 教科書なので欲しかったら大きな本屋さんに聞いてみるといいかもしれない.発行は東京電機大学出版局とある. 類似の参考書などは発行していないと思う.ただ「文部省」と書いてあるし,指導要領も変わっているので今もあるかどうかは…?

タグ:レポート
posted by Rion778 at 20:12 | 岐阜 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 覚書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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