2009年02月24日

デルタ関数の定義とグラフのプロット

ディラックのデルタ関数の基本的な定義と性質は前回見たけど、 数式としての定義は特にしていなかった。

定義の仕方はいろいろある。けども、大体以下のポイントを抑えたものが使われる(っぽい)。

  • -∞〜+∞の区間で積分すると1になる
  • x=0において無限大の値をとる

前回の(1)の定義によるとδ(x)はx=0以外の点で0にならないといけないんだけど、これはどうも無視されることがあるらしい。 というのも、デルタ関数を実際に使うにあたって重要なのは前回でいう性質の2つ目、式(4)のところで説明した「値を抜き出す」 ということであって、これが守られれば少々のことは無視してもおkということらしい。

とりあえず教科書に載ってるのを列挙する。過程とかあまり書いてないので説明は無理っぽ。 ただ少なくとも最初に書いた2つの点は抑えてる。

1個目。

20090224eq01

2個目。

20090224eq02

これは実質的に1個目と同じらしい。Imというのは複素数の虚部を取り出す演算子。iは虚数単位で√-1。

3個目。

20090224eq03

おなじみ正規分布の密度関数を平均=0のもとで分散を0に限りなく近づけた場合と同じ。 これはもともと確率の密度を与える式なんだから全区間積分すると1になるってのは分かりやすい。 分散が0になるとx=0の部分が無限大に近づくというのもイメージしやすい。個人的に一番「それっぽい」気がする。

4個目。

20090224eq04

これが最初に言った定義を「少々無視」する形式。sin axはaをでかくすると0付近でどんどん激しく振動するだけで収束はしない。 ただ、この形をデルタ関数としておくとフーリエ変換の際などに便利らしく、この定義が結構頻繁に使われるぽい。

教科書的には式(4)は三角級数からいくつかのステップを踏んで誘導する感じで紹介されてるけど、 そもそもその三角級数が出てきた経緯がちょっと分からなかったので完成したブツだけ。

この4つについて適当なaの値を与えてグラフをプロットし挙動を観察してみる。

まず式(1)。そんな無茶苦茶早く収束するっていうわけでもない感じ。

Delta1

 

式(2)。プロットすると式(1)と同じものだってことがよく分かる。ちなみにRで複素数の虚部を取り出す関数はIm()。 複素数のオブジェクトを作って虚部にだけ値を与えるにはcomplex(imaginary=1)などとする。 一応ここだけプロットに使った関数のソース。

Delta.2 <- function(a, x){
 a <- complex(imaginary=1/a)
 Im((pi*(x-a))^-1)
 }

Delta2

 

式(3)。収束が早いっぽい。

Delta3

 

そして式(4)。aの値を大きくするとブレがむしろ拡大していくのが分かる。

※「ブレが拡大」という部分ですが、軽い指摘を頂いたのでよくよく考えてみたら確かに微妙な表現だと思えてきました。 x=0の付近で値は激しく振動し、ピークは鋭くなっていくわけですが、周辺での振幅は拡大されるわけではありません。 試しにa=200とした場合のグラフを描いてみました(↓に追加してあります。 もっと大きくてもいいのですがこれ以上だと塗りつぶされてしまいます。)。周辺部の振幅で言えばこれは同じと言うべきでしょう。重要なのは 「収束はしないものの、激しく振動しつつx=0でのピークが高く鋭くなっていく」という点でしょう。ちなみに教科書↓の表現を要約しますと、 「sin axはa→∞としても0となるわけではない。しかしa→∞で激しく振動するため、『値を抜き出す』性質は成立する」。 (2009/02/24 追記)

 

Delta4

Delta5

で今日はおしまい。ええ、手抜きです。

…なんだけど、Rで数式書くのが案外面倒だった。なので数式の部分だけメモっておく。 使うときはプロットのmain=とかの後にそのまま突っ込むだけ。

#式(1)
 expression(lim(over(a, pi(x^2+a^2)), a %->% 0))
#式(2)
 expression(lim(paste(Im, over(1, pi(x-ia))), a %->% 0))
#式(3)
 expression(lim(paste(over(1, paste(a, sqrt(pi))),exp,
 bgroup("(", paste("-",over(x^2, a^2)), ")")), a %->% 0))
#式(4)
 expression(lim(over(paste(sin," ",ax), paste(pi,x)), a%->%infinity))
#ついでにプロット時の余白の設定
 par(mar=c(3,3,3,1), mgp=c(2,1,0))

試行錯誤しながら書いた部分があるので正しくないかもしれない。式(3)とかなんだかpaste()たくさん使ってるし。 expression()の使い方あまり把握しきれてない気がする。

やっぱ数式書くならLaTeXのが楽だ。いちいち書き方調べなくても勘で大体書けるし。 LaTeX使って式を挿入する方法を調べないといけない。 どうもPSfragとかいうのでポストスクリプトの中身を書き換えられるらしい。 それでいけるのかも。また今度。

教科書

posted by Rion778 at 02:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 勉強ノート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2009年02月23日

ディラックのデルタ関数

ディラックのデルタ関数(δ関数)の定義の仕方はいくつかあるらしいけど、たとえば次のように定義できる。

20090222eq01

基本的に0だけど、x=0の点を含む積分では1になる。積分範囲は0から任意の実数ε (0とほとんど同じくらい小さくても、無限大でもいい)だけ離れた範囲。x=0の点で無限大の値を持つ、 というような表現がされることもある。

本来積分を含めてしか性質が現れてこなくて、そういう意味で「超関数」とか呼ばれてる(多分)のだけれど、 無理やりグラフにするとたとえばこんな感じ 。

Delta

εはすっごい小さい数で、とりあえず形は正規分布になってる。正規分布において平均=0、 分散→0の極限をデルタ関数として定義することもできるらしい。

まあとにかく、デルタ関数は普通0を中心に対称な、偶関数として定義される。よって、 偶関数として定義されたなら、という条件付で

20090222eq02

とりあえずここまで定義。以下特徴の説明。デルタ関数が導入されるときによく説明される「性質」をいくつか。

それで、今の図において−ε〜εの範囲で線の下の面積が1なんだから、−ε〜0、 0〜εの範囲に含まれる面積は1/2じゃないといけないだろう。よって、定義から導かれる性質の1つ目。

20090222eq03

これ以上特に説明も不要だろうから次へ。

性質の2つ目。

20090222eq04

任意の関数f(x)とδ(x-a)(この場合デルタ関数はx=aにおいて値を持つ)の積を積分する(区間はx=aを含む)と、 x=aにおけるf(x)の値が得られる、ということを言っている。 これは次のように説明できるだろうと思う(表現として正確じゃないかも)。

20090222eq05

積分範囲をx=aから±εの範囲とする。εは任意の数なので、非常に狭い区間を考えるとf(x)→f(a)。 右辺δ(0)×dxという部分は、リーマン和の一切れだとイメージしてほしい。 縦×横で面積が出てくるということを言っている。縦がδ(0)、横がdx。それで、デルタ関数の下の部分の面積というのは1だったから、 結局f(a)が残る。

次、性質の3つ目。

20090222eq06

「中」をa倍するのは、「外」から1/|a|倍したのと同じこと、ということを言っている。 これは次のように証明する。

まず、δ(y)というものを考えると、定義より∫δ(y) dy = 1。ここで積分変数をyからaxへ変更する。置換積分だ。

dy/dx = aなのでdy=a×dx。よって次式が得られる。

20090222eq07

2段目の=の後は変換ではなくて単に等しいということを言っているだけ。定義から積分の結果はどっちも1になるので。それで、 式(7)の後半2つを使うと次が得られる。

20090222eq08

一段目は式(7)をaで割っただけ。2段目は両辺をdxで微分している。積分して微分したら元に戻るので単純に積分記号をはずすだけ。

しかしaを-aとおいて式(8)まで誘導すると1/aが-1/aとなってしまう。

ここで最初の定義(2)を思い出すと、偶関数なのでδ(ax) = δ(-ax)。よって、aを-aとして計算した場合では、 式(7)の時点で得られる -a∫δ(-ax)dx積分の中身が必ず正となるため、 a < 0である必要性が生じる。逆に言えば、 a < 0であるとき、 式(7)の時点でaの前に-をつけなければならない

よって-aからはじめて式(8)の時点で得られる-1/aという値は非負でなければならない

なので式(6)のように絶対値記号のついた表現となっている。

次。性質その4。

20090222eq09

性質3の拡張なのだけれど、axをいきなりf(x)としているから分かりにくい。aiという定数が右辺に含まれるが、 これは関数f(x)の実根である。つまり、f(ai) = 0となるような値。

ちなみにf(x)は任意の関数というわけには行かない。右辺でゼロ割りが生ずる危険性があるので、 f(x)はf'(a)≠0という制限がつく。これは結構厳しい制限だ。 x軸と平行に交わる関数はすべてだめなのだから。たとえばx^2という単純な関数を考えるとその根は0、 導関数は2xなので、f'(a) = f'(0) = 2*0 = 0となってしまうために式(9)は適用できない。

さて、式(9)は根が複数あるような関数を想定しているが、とりあえずひとつからはじめよう。

20090222eq10_13

まず式(10)は部分積分。yをf(x)とおいて積分変数をxへ変更している。

次、この積分が非0となるのはデルタ関数の中身が0となる点を含む区間においてのみであるから、 f(x)が0となるようなx、 つまり実根aから±εに積分範囲を限る。この操作を表しているのが式(11)。

εは任意の実数なのでいくらでも小さくとることができる。εを十分小さくとったとき、 f'(a±ε)をf'(a)という定数で近似できる。 定数は積分記号の外へ括りだせる、 ということを言っているのが式(12)。

式(13)は式(7)のときと同じで変換ではなく、単に等しいということを言っている。式(11)で積分範囲をa±εに限ったので、 xがそのような区間しか動けなかったとしてもちゃんと値が1になるようにしなければならない。 そのためにδ(x)ではなくδ(x-a)としている。式(13)の積分範囲はa±εより広ければ無限大でもいい。 ちょっとずれてるだけで基本のデルタ関数だ。

それで、式(12)と式(13)から次が得られる。

20090222eq14

そして、実根が複数ある場合を考えると、 どの実根を含む範囲においても式(14)が成立する必要がある。 これを表現するにはすべての場合を単純に足し合わせればよく、したがって次式が得られる。

20090222eq15

そして、式(6)で絶対値記号をつけたのと同様の議論をすることにより、やはり絶対値記号つきの式(9)が得られる。

----

教科書なんか見てると四つ目の性質、もしくはそれに類似する「性質」や「特徴」の説明って結構証明なしに与えられることが多い。 もしくは証明することが課題になってたりして。しかしΣと絶対値記号が突然出てくるのは結構ビビる。混乱する。

そんなのちょっと考えればすぐに解決できる程度のレベルの人間を想定してるのか、 あるいはいい先生に教えてもらうのが普通なのかは分からない。

でも式(9)の形の変換ってグリーン関数とか使う場合に出てくる気がする (伝熱関係の論文で見たことある気がするだけで使ったことはないんだけど)ので、ちゃんと把握している必要がある事項だと思う。

ここに躓いたのいつだっけか。確か半年くらい前。そのときは何が道具として必要なのかの見当がつけられずにあきらめたけど、 結局は置換積分と「εをすっごい小さくする!」という微積分によくある操作だった。

やっぱ基礎だな。基礎を徹底的に固めないといけない。誰か固めるべき基礎をリストアップしてくれ。

----

参考文献

posted by Rion778 at 01:38 | Comment(2) | TrackBack(0) | 勉強ノート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2009年02月20日

ニラおじや

なんか風邪引いたんで作った。

http://movapic.com/nozma/pic/130840

味付けとしてはだしの素としょう油だけ。

ご飯を水でよく煮て、刻んだニラを加えて、さらによく煮て、卵入れて完成。

風邪引いたときには必ず出てきたけどニラが常備されていた覚えはない不思議。

作り方というほどの作り方もないけど、一応ばーちゃんに問い合わせて確認したので忘れないようメモ。

確か家ではニラのクロロフィルが変性して若干色が変わるくらいまで煮ていた気がする。味は時々薄かったし、 ニラの量もまちまちだったので分量らしい分量はないはず。だしの素としょう油だけなので薄かったらしょう油かけたら大丈夫。

とりあえず100円で買ってきたニラの束が1/3も減ってないのでしばらくニラおじや食う。

posted by Rion778 at 01:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | レシピ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2009年02月18日

最小作用の原理〜ニュートンの運動方程式

力学系は次の積分を最小にするように運動する。

20090218eq01

というのが最小作用の原理。もしくはハミルトンの原理。積分Sは作用と呼ばれる。Lは一般化座標q, その導関数q'(一般化速度) , 時間tからなる系を特徴付ける関数で、ラグランジアンという。(「特徴付ける」って何なのさ。という感じだけど、とりあえずここは 「ラグランジアンとして具体的な形を考えなくてもしばらく計算が進められる」 ということを強調するためにこんな微妙な言い方をしているだけなので、細かいことは考えず先へまいりましょう。)

一般化座標というのは系において位置を決めるのに必要な任意の個数の量の組で、たとえば平面上で垂直方向へy、 水平方向へxと座標を設定すれば、一般化座標の一例は(x, y)となる。「一例」 といったのはたとえば水平面からの仰角θと直線距離rを用いて(θ, r)としても位置は一意に決定できるからだ。 ちなみに位置を一意に決定するのに必要な量の個数をその系の自由度と呼ぶ。

さて、積分Sが最小となるということの意味を数式で表してみよう。変分記号δを使えば、それは次のようになる。

20090218eq02

ここから前に変分法を説明したときと同様の手順を踏んでオイラー方程式を得る。

20090218eq03

このオイラー方程式はラグランジュ方程式と呼ばれる。

次にラグランジアンの具体的な形を示す。重力のある質点系においてラグランジアンは次の形で定義される。

20090218eq04

Tは運動ポテンシャル。Uは位置ポテンシャルを表す。

いきなり出てきた感があるけど、これは相互作用のない系におけるラグランジアンに、相互作用(質点ともうひとつの質点、 地球との相互作用である)によって決まる座標の関数Uを足し合わせることによって得られている。

運動ポテンシャルは力(F = ma = m dv/dt)を位置について積分することで得られる。 物理の教科書とかによく載っているので多少飛ばし気味で(ただしランダウ=リフシッツ「力学・場の理論」では以下と異なり、 先に述べたように「相互作用のない系におけるラグランジアン」として運動ポテンシャルを導いており、議論は最小作用の原理だけを用いて進む。 が、ちょっとまだ理解しきれてない部分があるのでそれはパス。気になる人は「力学・場の理論」でどうぞ!)。

20090218eq05

一列目から二列目の変換は置換積分であることに注意。 ここで積分変数がqからvへ変わっている。

位置ポテンシャルも同じノリで重力(F = mg)を高さhについて積分することで得られる。

20090218eq06

こっちは置換積分とかしない。

式(5)、(6)から重力のある質点系での具体的なラグランジアンの形を求めれば次の形になる。

20090218eq07

これをラグランジュ方程式(3)へ代入すると、次の式が得られる。

20090218eq08

ところでここで左辺第一項はma(aは加速度)である。第二項、計算前の形で∂U/∂qであるこれは力である。

そう、要するにこれはma = Fというニュートンの運動方程式に他ならない (別にニュートンの運動方程式を求めるだけならUとして具体的に位置エネルギーというものを挙げず、 座標と相互作用により決まるポテンシャルエネルギーとしておけばよかったんだけど抽象的すぎて分かりにくいので)。

たとえばここで垂直方向へy、水平方向へxとして座標を設定し、式(8)へ座標の情報を取り込むと次の式が得られる(空気抵抗は無視) 。

20090218eq0910

これはよくある(と思う)空気抵抗を無視した状態で物体を投射したときの運動を求める問題。まあ放物線が出てくるわけですが、 結構面倒なんで今日は解かずにここで終わり。

とりあえず、最小作用の原理からニュートンの運動方程式が出てくる、というお話でした。

----

参考文献

posted by Rion778 at 03:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 勉強ノート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2009年02月13日

置換積分

関数 f(x) において x=x(t) などとおき、tに関する積分に変形することで積分計算が単純化される場合がある。

この、変数変換ののちにtに関して積分する、という作業を置換積分と呼ぶ。

まず、tという新しい変数がいかにして導入されるかを確認するため置換積分の公式を誘導する。

F(x)をf(x)の原始関数とする。

20090212eq01

このとき、xを別の変数tの関数とみなし、x=x(t)とする。

20090212eq02

こうして導入された新変数tにて式の両辺を微分する。合成関数の微分なので、「外側の微分×内側の微分」となる。

20090212eq03

右辺は積分の微分であり、したがって結果は次のようになる。

20090212eq04

この両辺を先ほどとは逆に新変数tにて積分する。これにより左辺は微分の形から原始関数へ戻る。

20090212eq05

ここで得られた右辺が置換積分という作業となる。被積分関数中のxをtの関数x(t)に変形し、 積分変数をxよりtに変換するためには、被積分関数に関数x(t)をtで微分したものを掛け合わせればよい、ということを示している。

この説明だけだと具体的な計算手順をイメージすることが困難な場合がある(昨晩深夜の僕とか)ので、具体例で確認する。

まず、例として被積分関数f(x)を次のものとする。

20090212eq06

ここで、たとえば次のようにおいてtを積分する形としたら計算が簡単になりそうだ。

20090212eq07

ただ、これだとx(t)というかt(x)だし、f(x(t))というよりf(t(x))のような気がする。 式(5)の使い方がどうもイメージしにくい。

しかし、実際には式(7)を代入するわけではない。tはまだ被積分関数の中にないのだから、代入はxに対して行われなければならない。 当然だ。

つまり、代入されるのは式(7)の逆関数である次の式となる。

20090212eq08

これを式(6)へ代入すれば、(2x+1)がtに置き換わる。式(8)、 つまりx(t)を代入するのだからf(x)がf(x(t))となることにもはや疑問はない。

再び式(5)に戻る。

20090212eq05

あとはdx/dtを求めればいいだけ。式(8)の両辺をdtで微分する。

 20090212eq09

そしてx→x(t)への変換とともにこれを式(5)へ代入し、あとは計算して答えを得る。最後にtをxに戻すのを忘れずに(※ 積分定数は省略)。

20090212eq10

----

それで、とりあえずこれで正解は正解なんだけど、実際にはt(x)の逆関数のx(t)をわざわざ求めて、 それを微分したものを代入して…などという手順は踏まないし、そんな回りくどい説明はしない(だからわからなかった!)。

まず、次の式は自明だろう。言い方が正しくないかもしれないが、左辺でdtを約分したらdxになるっぽいのは間違いないだろう。

20090212eq11

この式の左辺はdxに等しい上、これで積分したら積分変数はtである。要するにこの式の左辺を求め、与式のdxへ代入したら、 もうxをx(t)にしてしまってかまわないということ。

実際に何をするのかを先の例を使って説明する。まず置換は式(7)と同じく次のようにしたいものとする。

20090212eq12

ここで両辺をxにて微分する。

20090212eq13

dxについて解く。

20090212eq14

これが要するに式(11)。なので、式(12)の変換をしたあと、式(14)を与式へ代入したらあら不思議、 もう積分変数はtになっていると、そういうわけです。

あとの計算は一緒。もちろん答えも一緒。なので省略。

----

ところで、置換積分にあたって何を仮定しないとだめなのか。

なんか逆関数とか面倒なこと言ってたから、x(t)は単調じゃないとだめなんじゃないかなとかそんな風な気もする。

けど別にそういう仮定でなくともいいらしい。

最後に仮定を持ってくるのもどうかと思うけど、「解析概論」から丸写しすると置換積分の公式を得るに当たっての仮定は次の二つ。

  1. 積分区間 a ≦ x ≦ b を含む区間 c ≦ x ≦ d においてf(x)は連続。
  2. x(t)およびx'(t)は[α, β]で連続で、tがαからβまで変動するとき c ≦ x(t) ≦ d, かつ x(α) = a, x(β) = b。

多少ハミ出ても連続で着地点が一緒ならいいと、そういうことですね。

…多分。

参考

posted by Rion778 at 00:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 勉強ノート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2009年02月09日

変分法 -デカルト座標における2点の最短経路を求める練習問題

前回変分法という方法をつかってオイラー方程式を求めた.

これを使って実際に問題を解いてみる.前回の冒頭の問題はこれ.

  >原点O(0,0)を出発し、点P(x, y)に至る最短の経路は何だろう。

x, yだと後々わかりにくくなるので,点Pは今回(a, b)とする.

最短の経路というのは,次の積分Iを最小とするようなものだった.

とりあえずこのままだと解けないので積分変数をxにする.xにするにはまずdsをdy, dxの関係から次のように変形する.おなじみ三平方の定理.

そうしたらこれを(2)へ代入する.積分変数はxになり,積分範囲は0〜aになる.

ここでの被積分関数がオイラー方程式におけるfなのだけれど,よく見るとこの関数にはyの値が関与していない.xとy'さえ与えればいいらしい.

ということは,オイラー方程式における第二項が0であって,次のように変形できる.

xで微分して0なのだから,関数fをy'で偏微分した値は定数じゃないといけない.また実際に関数fをy'で偏微分してみると,次の結果が得られる.

つまり,y' = dy/dx, xの増加量とyの増加量の比は常に一定でなければならない.

で,まあ残りは解くというようなレベルでもない微分方程式を解くだけなのでぱぱっと.

というわけで,原点O(0, 0)と点P(a, b)を結ぶ最短の経路は,y = (b/a)x という一次方程式でした.デカルト平面で最短経路をたどりたかったらまっすぐ進めばいいわけですね!!

----

…しかしこれだけだとあまりに簡単すぎる上,わざわざ計算する有難みがない.なのでもう一問くらいは練習する.

posted by Rion778 at 21:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 勉強ノート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

変分法 ―変分問題からオイラー方程式まで

原点O(0,0)を出発し、点P(x, y)に至る最短の経路は何だろう。

…まあ普通に考えて直線なんだけど、直線かどうかはひとまずおいておく(たとえば座標の中に「動きにくい場所」 とかあったらそこをある程度避けるほうが効率的になる。このときは「最短経路」は時間にかかわったものになる)。

目的とするのはxとyを結びつけるような関数y(x)を求めることだ。

とりあえず経路を微小素片dsに分割する。そうすると、最短経路というのはこの微小素片dsの合計、 すなわち積分が最小となるようなものだ。dsの積分、つまり経路長をIとし、数式で表現すると次のようになる。

20090208eq01

ここでdsの進み方はわからないとして(もちろんy=axという一次式なんだけど)、たとえばx, y, y'(=dy/dx)という3つの値で決定されるf(x, y, y')という関数で表現できるものとしてみる。 なぜyについて1階の微分までしか含めないかというと、座標と速度さえ与えればその場に働く力などによってより高次の微分、 つまり加速度やその微分量などは自動的に決定してしまうからだ。座標だけでは不十分。なぜなら、 同じ座標でも質点はさまざまの速度を持つことができるから。

まあ細かいことはおいておいて、今のf(x, y, y')を利用して式(1)を変形する。式がx軸方向へdx進むとすれば、 その間に微小素片dsはf(x, y, y')dxだけ進む。これにより積分変数をsからxに置き換えて次式を得る。

20090208eq03

繰り返しになるけど、この積分を最小にするような関数y(x)を求めるのが目的だ。これは変分問題と呼ばれる。

ここで、そのような関数y0がわかってしまったとする。そしてy0に「小さな関数」 δyを足し、OとPを結ぶ新しい関数yを作る。この「小さな関数」は関数yの「変分」という。

20090208eq04

δyというのはyにδという微小量がかかっているわけではないことに注意。δyという2文字で1つの関数を表現し、 これは関数y0からのy軸方向の距離をあらわしており、その形は任意である。 (3)におけるy式はy0式と同様に点Oと点Pを通らなければならないので、 式δyは次の境界条件を満たしている必要がある。

20090208eq05

ここでyにδyを足したときの増加量をδIとし、次式を得る。

20090208eq06

このとき、2つの積分の差はy方向への微小な増分、y'方向への微小な増分それぞれの多項式だが、 もしも変分δyが十分に小さな関数ならば、それはyとy'についての一次式で近似される(cf. 全微分)。そして合計の増分は両者の和であるので次式を得る。

20090208eq07

ここで右辺の第二項のみ部分積分する。δy' = d(δy)/dxであることを利用する。

20090208eq08

このとき式(4)の条件から右辺第一項は0になる。

積分Iが最小になるということはδyをどのような方向への関数ととっても積分Iが必ず増加するという意味であり (通常の微分における極小値と同様)、これは積分Iの増加量δIに対する式yの増加量δyの比が0となるということに等しい。

20090208eq11

このとき右辺の分母は0でなければならないが、δyが任意であるため、それにかかる括弧の中身がいたるところで0となる必要がある。

20090208eq12

こうして微分方程式が得られた。Iを最小にする関数を求めることは、この微分方程式を解くということとなる。

変分法における式(9)はオイラー方程式と呼ばれる。

話を物理に移すと、力学系において運動は時刻と位置、加速度からなるある関数f(t, x, x')をt=0からt=tまで積分した際にそれを最小とするように起こる。「ある関数」というのは単に経路だったり、仕事量だったり、 屈折率だったり、場合によりけりだがこれの積分をまとめて「作用」とよび、作用が最小になるというこの原理を最小作用の原理 (またはハミルトンの原理)と呼ぶ。そして最小作用における関数f(t, x, x')は普通大文字のLで表し、ラグランジアンと呼ぶ。 またオイラー方程式はラグランジュ方程式と呼ばれる。

----

変分はいわば「関数の関数」の微分。理解のポイントは微分、偏微分、全微分、 部分積分といったモノをしっかり把握してるかどうかですね。

そのあたりがあいまいなまま「力学・場の理論」の文庫を買って最初の数ページから数年積読になってた。何事も基礎が大事。 独学だったんでどこが基礎なのか分からなかったというのもあるんだけど。

なんか思ったより疲れてしまったのでオイラー方程式を使って最初の問題を解くのは次の機会に。

参考

posted by Rion778 at 01:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 勉強ノート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2009年02月02日

あのころはC++に夢中だった…

とか思い始めたらだめ!絶対!

なんかこう、「懐かしさ」を感じると習慣を継続できなくなる癖がある。多分三日坊主っていうのはそういうことなんだろう。

1週間近くC++の勉強をサボってたら、再開に困難を感じていることに気づいたので急いで進めた。

今日は「明解C++」p.328まで。このペースで2月中旬くらいまでを目標に。

Amazonのレビューなんかを見ると 「C++の絵本」を併用したほうがいいよーとか書いてある。9章クラスの話あたりからわかりにくいよっていう話も見る。

今のところはなんとか大丈夫。10章だけどまだ行き詰ってはいない(演習問題はちょくちょく飛ばしてるけど)。

やっぱりCを先にやっといたのが正解だった。構造体の話が多少なり頭に残ってるから理解しやすいんだろう。 逆に合間合間のコラムからCの構造体についての理解も進む。

似たような内容を似たような説明で学習すると、新しい発見は少ないかもしれないけど定着がいい。

posted by Rion778 at 22:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | diary | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2009年02月01日

「このサイトはコンピュータに損害を与える可能性があります」

Googleの様子がおかしいのでついかっとなってやった。反省はしていない。

これで有害サイトの仲間入りだぜ!

ちなみにGoogleをググってもこうなる。

「健全サイト」認定を受けたmixiだってモバゲーだって…

いや、もしかしてアレか、そういうサイトを検索して、「このサイトは〜」 を含んだスクリーンショットを撮るためだけにGoogleが用意してくれたネタか?

もう直ってしまったようだ。

posted by Rion778 at 00:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | diary | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。