2009年02月13日

置換積分

関数 f(x) において x=x(t) などとおき、tに関する積分に変形することで積分計算が単純化される場合がある。

この、変数変換ののちにtに関して積分する、という作業を置換積分と呼ぶ。

まず、tという新しい変数がいかにして導入されるかを確認するため置換積分の公式を誘導する。

F(x)をf(x)の原始関数とする。

20090212eq01

このとき、xを別の変数tの関数とみなし、x=x(t)とする。

20090212eq02

こうして導入された新変数tにて式の両辺を微分する。合成関数の微分なので、「外側の微分×内側の微分」となる。

20090212eq03

右辺は積分の微分であり、したがって結果は次のようになる。

20090212eq04

この両辺を先ほどとは逆に新変数tにて積分する。これにより左辺は微分の形から原始関数へ戻る。

20090212eq05

ここで得られた右辺が置換積分という作業となる。被積分関数中のxをtの関数x(t)に変形し、 積分変数をxよりtに変換するためには、被積分関数に関数x(t)をtで微分したものを掛け合わせればよい、ということを示している。

この説明だけだと具体的な計算手順をイメージすることが困難な場合がある(昨晩深夜の僕とか)ので、具体例で確認する。

まず、例として被積分関数f(x)を次のものとする。

20090212eq06

ここで、たとえば次のようにおいてtを積分する形としたら計算が簡単になりそうだ。

20090212eq07

ただ、これだとx(t)というかt(x)だし、f(x(t))というよりf(t(x))のような気がする。 式(5)の使い方がどうもイメージしにくい。

しかし、実際には式(7)を代入するわけではない。tはまだ被積分関数の中にないのだから、代入はxに対して行われなければならない。 当然だ。

つまり、代入されるのは式(7)の逆関数である次の式となる。

20090212eq08

これを式(6)へ代入すれば、(2x+1)がtに置き換わる。式(8)、 つまりx(t)を代入するのだからf(x)がf(x(t))となることにもはや疑問はない。

再び式(5)に戻る。

20090212eq05

あとはdx/dtを求めればいいだけ。式(8)の両辺をdtで微分する。

 20090212eq09

そしてx→x(t)への変換とともにこれを式(5)へ代入し、あとは計算して答えを得る。最後にtをxに戻すのを忘れずに(※ 積分定数は省略)。

20090212eq10

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それで、とりあえずこれで正解は正解なんだけど、実際にはt(x)の逆関数のx(t)をわざわざ求めて、 それを微分したものを代入して…などという手順は踏まないし、そんな回りくどい説明はしない(だからわからなかった!)。

まず、次の式は自明だろう。言い方が正しくないかもしれないが、左辺でdtを約分したらdxになるっぽいのは間違いないだろう。

20090212eq11

この式の左辺はdxに等しい上、これで積分したら積分変数はtである。要するにこの式の左辺を求め、与式のdxへ代入したら、 もうxをx(t)にしてしまってかまわないということ。

実際に何をするのかを先の例を使って説明する。まず置換は式(7)と同じく次のようにしたいものとする。

20090212eq12

ここで両辺をxにて微分する。

20090212eq13

dxについて解く。

20090212eq14

これが要するに式(11)。なので、式(12)の変換をしたあと、式(14)を与式へ代入したらあら不思議、 もう積分変数はtになっていると、そういうわけです。

あとの計算は一緒。もちろん答えも一緒。なので省略。

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ところで、置換積分にあたって何を仮定しないとだめなのか。

なんか逆関数とか面倒なこと言ってたから、x(t)は単調じゃないとだめなんじゃないかなとかそんな風な気もする。

けど別にそういう仮定でなくともいいらしい。

最後に仮定を持ってくるのもどうかと思うけど、「解析概論」から丸写しすると置換積分の公式を得るに当たっての仮定は次の二つ。

  1. 積分区間 a ≦ x ≦ b を含む区間 c ≦ x ≦ d においてf(x)は連続。
  2. x(t)およびx'(t)は[α, β]で連続で、tがαからβまで変動するとき c ≦ x(t) ≦ d, かつ x(α) = a, x(β) = b。

多少ハミ出ても連続で着地点が一緒ならいいと、そういうことですね。

…多分。

参考

posted by Rion778 at 00:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 勉強ノート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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